それはまた別のおはなし。

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zoom RSS 身代わり伯爵二次創作【現代版】  ゆきのした

<<   作成日時 : 2014/02/14 20:52   >>

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こんばんは穂村です!(・∀・)ノ
バレンタインなんで一本がーっと書いてみました。今回は久々現代版です^^
ちょっと長めかな。そして会話文多めです。どうぞよろしくお願いしますー☆


2014.2.16 あからさまに時間軸が変なところがあったのでちょこっと修正しました<(_ _)>





ゆきのした




珍しく雪のちらつくバレンタインの夕方。未鈴は理人への贈り物を手に待ち合わせ場所に佇んでいた。
クラスメイトと一緒につくったチョコレートともうひとつ。丁寧にラッピングしたそれらを眺め、未鈴は今ごろ相手にチョコレートを渡しているであろう友人たちに想いをはせた。


理事長の妻となった友人は、材料の確認をしつつ
「こういうの苦手なので買って渡そうと思ったのだけれど、つくってくれないなら家出すると脅されて……」
と、小さくため息をついていた。普段余裕たっぷりに意地悪なことをしかけてくる理事長も彼女には頭が上がらなかったりするのかと、少し意外に思ったものだ。未鈴の知る彼女はいつもたおやかで優しい素敵な友人なので余計に。
猫の形をしたチョコレートをつくった友人もいた。聞けば
「幽霊か猫か、で考えたらこちらのほうが簡単かと……ライバルの姿形をしたものを贈るというのも癪かなと思いましたが、彼らの目の前でそれを食べてもらうというのもちょっとした意趣返しに」
と、よくわからないながらも彼女は彼女でなにやら思うところがあるらしい。
あまり自分の恋ばなをしない人なので相手が誰なのか聞きそびれたが、猫と幽霊という単語にひっかかりが……? と、考え込みかけたところで自分の名を呼ぶ声に気づいた。

顔をあげると息をはずませた理人が目の前に立っていた。

「わ、早かったのね。どうしたの、電車遅れてるってさっき連絡……」
「ええ、隣の駅で止まってしまったのでそこから走ってきました」
「走って……って、ええ、こんな雪降ってるのに!? 」
「地下街を通ってきましたから、たいしたことはなかったですよ」
「足元だって滑りやすいし、転んだら危ないじゃない! そんなに急いで来なくても大丈夫よ、ここそんな寒くないし」
「ええ、でもあなたに早く会いたかったから」
「……っ」

さらりと言われた言葉に未鈴は少し固まり、徐々に頬が熱くなった。

「あ、ありがと……。えっと、あの、でも身体ちょっと濡れてるみたいだし寒いでしょ。
あ、そうだ! ちょうどいいわ、よかったらこれ使って」
「? なんですか?」
「いいから開けてみて」
「……これは」
「えへへ、茉莉ちゃんに教えてもらって編んでみたの。綺麗な色でしょ? あなたに似合うかなって思って。ほんとは去年あげたかったんだけど、いろいろあって間に合わなくて……。
完成するのに時間かかっちゃったけど、よかったらもらってくれる?」
「それはもう……喜んで。ありがとう、未鈴」
「ううん。
長さとか、一応ちゃんと計算したんだけどちゃんとできてるかしら。あの、よかったらちょっとかがんでくれる? 確認もしたいし、あたしが巻いてあげるから」
「そうですか?じゃ、お願いします」

言うとおりに身をかがめてくれた理人の首に、未鈴はマフラーを巻きつけた。思ったとおり彼には青がよく似合う。

(編みはじめたときは完成するか不安だったけど、我ながらなかなかよくできたかも。茉莉ちゃんのおかげね……!)

心の中で彼の妹に何度目かわからない礼をした未鈴はふと「もうひとつの贈り物」を思い出した。
もじもじと迷った末、思いきってもう一度理人をふりあおぐ。

「あの……もう一度、かがんでくれる?」
「どうしたんです? どこかおかしいところでもありましたか?」
「ううん、おかしいところなんてないけど……」

お願い、と頼むと理人は不思議そうな顔をしつつ、もう一度かがんでくれた。顔を近づけると内緒話かと思ったのだろう、彼がさらに体勢を低くする。意を決し、未鈴は理人の頬にすばやく口づけた。

彼女の予期せぬ行動に理人の動きが止まる。
やがてゆっくり目を合わせてきた彼は少し動揺しているようだった。自分からしたものの急に恥ずかしくなって、未鈴は顔を赤くしたままうつむく。

「……あなたが喜ぶ贈り物ってなにかなってずっと考えてて……そしたら前に『可愛い恋人にキスしてもらったら、それだけでしばらく有頂天だったな!』って誰かが言ってたこと思い出して。
今まであたし、あまり恋人らしいことできてなかったじゃない?

だからこれはプレゼント兼決意表明っていうか……えっと、そんなわけだから。これからよろしくね」

ところどころたどたどしくなりながらも、未鈴はなんとか言いたいことを言い切った。ほっとして顔を上げると、黙ってこちらを見つめている理人と目があったーーと思った途端、長い腕に抱き込まれる。

「…………ありがとう」

ぎゅっと抱きしめてきた理人に温かく包み込むような声で言われて、恥ずかしさが臨界点を越え抗議しようとしていた未鈴も言葉を飲み込んだ。
これから頑張ると決めたことを思い出し、おずおずと彼の背中に手を回す。

「うん……。あの、でも、あたしあんまり詳しくないから……。もしよかったら教えてくれる?」
「はい」

そう言って笑う理人はいつもと同じく爽やかで恰好よかった。ほっとして笑みを浮かべた未鈴だったが、ふと見上げた向かいのビルの窓に見知った顔を見つけて凍りつく。

「ママ……!?」

娘と目があった未鈴の母は軽く眉を上げると、にやっと笑って親指を立てた。


----


「まずいわ、ママに見られるなんて……っ。あとでなんてからかわれるか」
「俺もちっとも気づいてませんでした。すみません、迂闊でした……今度はもっと人目のないところでやりますから」
「そういう問題!? いや、でもあたしからやったんだし……うう、ごめんね理人」
「いえいえ、俺はちっとも構いませんよ」
「構わないの!? や、そこは……」

じゃれるように言い合いながらその場を離れる理人と未鈴。その声は降り積もる雪に吸い込まれるようにやがて聞こえなくなった。

時を同じくして未鈴の友人たちとその相手にもさまざまなことが巻き起こっているのだが、それはまた別のお話で。


Happy Valentine's Day !!



おわり



はい。いかがだったでしょうか。ちょっと急いで書いたのでおかしいところ多かったらすみません。


またよろしければ気持玉やコメントお寄せくださいますと喜びます^^
今夜もお越しくださりありがとうございました!全国的に荒天なようですが、みなさまどうぞお気をつけて、よい週末をお過ごしください♪
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